大好きな我が子を愛情いっぱいに育てていたはずなのに、2人目が産まれてから「上の子が可愛いと思えない」とか、「上の子にイライラする」という悩みを抱えるママはとても多いものです。
もしかして私だけ?
やっぱり子育てに向いてないのかも。
いいえ、そんなことはありません。
今回は「上の子可愛くない症候群」の正しい理解と、対処法や考え方を紹介しますので、一人で悩まずに問題解決に役立ててみて下さいね。
目次
上の子が可愛くない!イライラするのはあなただけじゃない
まず最初に知っておいて欲しいことは、上の子可愛くない【症候群】という名称からもわかるように、イライラを感じているのはあなただけでは無いということです。
症候群とは元々は医療用語で、特定の症状・現象が多くの人に起こる場合に使われる言葉。
つまり、「上の子が可愛くない!」と思ってしまうこと自体は「よくあること」で、自分だけでは無いということを正しく理解することから始めましょう。
もちろん、多くの人に起こるから上の子を蔑ろにしていいと言っている訳ではありません。
誰にでも起こり得ることだから、「自分は母親失格かもしれない」とか「子育てに向いていない」など、自分を責めないで欲しいのです。
ちなみにですが、統計上「上の子可愛くない症候群」が起こりやすいケースは、上の子が2歳~5歳の未就学児で2人目が産まれた場合です。
理由は上の子のイヤイヤ期(第一次反抗期)が重なってしまうから。
ただでさえ手を焼くイヤイヤ期ですが、2人目の誕生によってさらに加速することは少なくありません。
上の子のイヤイヤ期は構ってのサイン!?怒らず、よく観察を
産まれたばかりの2人目を育児中のママは、授乳に抱っこや添い寝など一度は経験しているとは言え、授乳期の大変さを改めて感じている真っ最中です。
そんな中、上の子がワガママを言ったり言う事を聞いてくれないと、思わず「可愛くない」と感じてしまいがち。
忙しさや余裕の無さからイライラしてしまうのはわかりますが、一度深呼吸をして上の子をしっかりと観察してみましょう。
もしかして2人目の育児で手一杯なときに限って、狙い澄ましたように上の子が特にワガママを言ったりしていませんか?
ママを困らせてしまう上の子がみせる行動の根本には「わたしをちゃんと見て」というサインが隠されています。
親としては分け隔てなく愛情を注いでいるつもりでも、これまで愛情を全て注がれていた上の子とすれば、2人目の誕生によって親の愛情が減ったと感じてしまい、何とか親の注目を自分に戻そうとするからこそ、イヤイヤ期が加速してしまうのです。
- 上の子がどういうときにワガママを言うのか。
- 逆に自分はどのタイミングで上の子にイライラしてしまうのか。
こうした客観的な視点を持ち、冷静な目で観察して理由が原因を探ることは「上の子可愛くない症候群」に限らず、子育てにおける様々な問題の解決には重要です。
子どもは承認欲求が強い!いつだってママの一番でいたい
上の子はもちろん、2人目も成長と共に自我が芽生えていきます。
子どもは承認欲求の塊で、特に小さい頃はその傾向が顕著に表れる時期と言えます。
・大好きなママにとって自分が一番でありたい
・ママはずっと自分だけを見ていて欲しい
上の子がこのように思うのは自然なことであり、健全に成長している証拠でもあります。
2人目の育児に追われ、ついつい上の子が邪魔をしたり困らせてくると、ママは「どうしてわかってくれないの!」という気持ちになってしまいます。
ところが、子どもの視点から見た場合は「どうしてママはわたし(ぼく)をみてくれないの!」という気持ちでいることを忘れてはいけないのです。
上の子が困った行動を取ってしまう理由が、「ママ、大好きだよ!」という気持ちの表れと頭でしっかりと理解してあげれば、不思議とイライラしにくくなるものです。
ママ一人で頑張りすぎないことが重要
「上の子可愛くない症候群」が起こるきっかけは、そのほとんどがママの頑張りがキャパオーバーしたときです。
授乳期間中の育児は本当に大変です。
ぐっすり寝れる時間なんてありませんし、行動全てが赤ちゃん中心となり予定通りに物事が進まない日々を送ることになります。
ただでさえ大変な毎日を送る中、手が掛からなくなってきたと思っていた上の子まで困らせてくる・・・。
こうなると、ママはキャパオーバーから感情が爆発したり、それが続くと「上の子が可愛くない」となってしまうのです。
一番良い方法は、パパや親族の協力と理解を得ることです。
ママが一人で出来ることには限界があります。
上の子に寂しいと思わせないために、パパや両親の協力が得られる環境にあるなら、迷わず助けを求めましょう。
どうしても周囲の協力が得られないママは、「自分を許す適当さ」を意識した子育てをおすすめします。
ママの心に余裕ができると、育児はうんと楽になる
2人の育児、特に授乳期の赤ちゃんを抱えたママの負担は相当なものになります。
目まぐるしい毎日を完璧にこなそうとすると「心の余裕」が無くなり、育児が辛いものに感じてしまったり、上の子にイライラしてしまいます。
そこで、考え方を少し変えて「まぁいいか」と自分に甘い採点をつけて認めてあげたり、出来る範囲で頑張ろう!と割り切ってしまうことが大切です。
上の子がワガママを言って困らせてきたとしても、その根本は「愛して欲しい」というサインだと理解していればイライラせずに済みます。
上の子を相手する時間が無くても、「〇〇のことも、ママは大好きだよ」と声掛けして安心させるでも良いですし、上の子を巻き込んで一緒に赤ちゃんの世話をするのも良いでしょう。
また、育児に完璧さを求めてしまうママはインナーチャイルド(幼少期の家庭内トラウマ)を抱えている可能性もあります。
心の余裕を取り戻す為に、ママ自身のインナーチャイルドを癒してあげることも、育児をうんと楽にする方法としてはとても有効です。
まとめ
「上の子可愛くない症候群」は、2人目が産まれたママの多くが経験する症状です。
決して「自分だけ」では無いことをまずは理解して、自分を責めないようにしてくださいね。
上の子が忙しいママを困らせるのは、意地悪や聞き分けが無いからではなく「愛情を欲しているサイン」です。
周囲の協力を得たり客観的な視点で自分を許す考え方を持つなど、ママ自身が心のゆとりを取り戻すことが、上の子可愛くない症候群から脱却するための近道です。
またママ自身が育児をずっと辛いと思っているのなら、それはインナーチャイルドが原因かも。
トラウマと聞くと「自分には関係がない」と思ってしまうママが多いですが、実は幼少期の些細な出来事がきっかけで今の育児を辛くしていることも少なくありません。
自分自身をしっかりと見つめ直してインナーチャイルドを癒すと育児は劇的に楽しくなりますよ。