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子育てとアタッチメント

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心理学では、幼少期に関わる養育者などとの関係性により、アタッチメント(愛着)が、生涯にわたってのパーソナリティや社会的適応性などに影響を及ぼすかを問う発達理論としての愛着理論という考え方があります。
イギリスの児童精神科医であるボウルビィによって提唱され、エインズワースやメインらによって発展してきた理論です。
アタッチメントとは、生来備わっているわけではなく、一般に他者との間に築かれた緊密な情動的絆のことをいい、特に発達初期における愛着ある人物とのかかわり方や信頼関係の構築の状況が外界に対する理解やその子どもの成長に大きく影響を及ぼすとされており、幼少期の愛着ある他者との関わりから、形成されるものであるというのが愛着理論です。
愛着関係がうまく形成されていない状態の時には、子どもの発達や心身の状況に影響がでるとされており、家庭で育てられていても、虐待やネグレクトなど親からの愛情不足の状態が長期間続くことで、子どもの心身に影響を与え、情緒不安定や、身長が伸びなかったり、体重が増えなかったり、免疫が備えられないため病気になりやすい、などといったことなども挙げられています。
このように、アタッチメントと言われるような特定の人に対する情緒的な絆を形成し、心の安心基地による他者との信頼関係を構築することが重要であり、この経験が大人になってからの健全な人間関係や社会性の発達に影響を及ぼすと言われています。

アタッチメントの発達

養育者等の特定の他者との関係性ができてくると、その他者との離れる事への不安である分離不安を示すことがあります。
たとえば、不安を拭うための別の対象として、ぬいぐるみなどの移行対象というものをつくったりということがあるかもしれません。
こういったことも乳幼児期にはよく見られることであり、アタッチメントの特性であるともいえます。
このように、別の対象物に意味づけを行い、愛着形成のなされた他者との距離が離れていても、信頼関係ができあがり、何か起こってもその他者に助けてもらうことができるという、基本的信頼感を抱けるようになることが、アタッチメントの発達ということができます。
ボウルビィは、この養育者との間に生まれる相互作用についてが、成長と共に、自己や他者との間の考え方や、行動、対人関係として取り込まれ、その後のパーソナリティや社会的適応性などに影響を及ぼすと仮定しています。

インナーチャイルドとアタッチメント

インナーチャイルドとは、「内なる子ども」と定義される言葉です。
自己啓発やスピリチュアルの業界では、子どもの頃に抱いた心の傷を癒す事で行動が変わるインナーチャイルドセラピーやインナーチャイルドメソッドと呼ばれるようなカウンセリングの手法がありますが、ここでは、心理学のアタッチメントからインナーチャイルドについて考えてみましょう。
アタッチメントの形成ということが、大人となる過程のパーソナリティや対人関係に影響を与えるという考え方が愛着理論と言われるものであるので、自分自身の内なる子どもに投影している、インナーチャイルドには、自分が子どもの頃に構築された養育者との愛着関係が大きな影響を与えている可能性があります。
自分自身でも気づいていない、インナーチャイルドが現在遂行中の子育てに影響を及ぼしているという事が、もしかするとあるのかもしれません。
子育てがうまくいかない、子どもにイライラする・・・。
そんな悩みをもしあなたが抱えているとしたら、まずは自分自身の心の傷を癒すことが必要なのかもしれません。
そのインナーチャイルドの抱えている心の傷に気付き、癒すことから、悩んでいる子育てに向き合うことを始めてみませんか?
インナーチャイルドを癒し、子育てがうまくいく、私たちは自分自身の可能性に気が付きその能力を発揮できる。
もしかすると、子どもの頃の私の存在にちょっとだけ気付いてあげることから、自分の子どもに対しても正面から向き合うことができる、そんな幸せママになってみたいと思いませんか?
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