子育てをしていて、自分が思い描いていた理想と大きなギャップを感じて悩むママは多いものです。
私は子育てに向いていないかもしれない。
もう、親を辞めたい。
このままだと、自分の子を嫌いになってしまいそうで怖い。
原因がわからないまま、上手くいかないと自分を責めたりしていませんか?
今現在、子育てに思い悩んでいるママは「アダルトチルドレン」なのかもしれません。
今回は、アダルトチルドレンの正しい理解と子育てへ及ぼす影響を解説します。
また、自分のアダルトチルドレン度を知る目安となるチェックリストや、回復方法についても紹介していますので、悩みの解消に役立ててみてくださいね。
アダルトチルドレンとは
アダルトチルドレンは、1970年代にアメリカで提唱され広がった言葉で、その歴史はまだ浅いため「誤解」を招きやすい言葉の一つです。直訳すると「大人子ども」なので、精神的に未熟な大人を想像する人が多いですが、実際には「幼少期の家庭内トラウマ抱えた大人」を意味する言葉です。つまり
- 子供っぽさが残るママ
- 勉強があまり得意ではないママ
などがアダルトチルドレンな訳ではなく
- 成績優秀でキャリアウーマンだったママ
- 精神的に成熟して大人っぽいと言われるママ
など、世間的に「よくできた人」と称される人であっても、アダルトチルドレンである可能性は十分にありえるのです。
子育てに悩みやすいママの傾向もう一度言いますね。
アダルトチルドレンとは「幼少期に家庭内トラウマ」を抱えて大人になった人を指します。
自分は完璧なはず。
大きな挫折なんてこれまで感じたことがない。
そんな自信に溢れたママさんであっても、実はアダルトチルドレンかもしれないということを、まずは認識することから始めてみましょう。
アダルトチルドレンのまま子育てをすると辛くなる理由
皆さんは、ママになる前に1から10まで子育てをした経験があるでしょうか?
当たり前ですが、どんなに完璧な人間であってもママになるのは誰でも平等に「初めて」の体験です。
実は、一人目ですでに経験しているから・・という考え方も間違い。
一人目のお子さんと二人目、三人目のお子さんはそれぞれ別人格で、血を分けた兄弟であっても性格や成長速度は全く異なります。
つまりママとして子育てをする場合、ほとんどのママが「自分が受けた教育」を参考にして、自分の子育てに反映させるのが普通です。
この時、アダルトチルドレンが参考にするのは自分自身が「トラウマ」として抱えている育て方になります。
自分が子どものころ、親から大きな声で怒鳴られてすごく嫌な思いをしたことはありませんか?
もし、ママとなり自分の子に同じような態度で接してしまっているなら、それはアダルトチルドレンだからこその悩みかもしれません。
自分がアダルトチルドレンかもしれない。
子育てに苦しんでいるママは、自分自身を見つめなおすことが現状を打破する最初の一歩になりますよ。
もしかしたら、わたしってアダルトチルドレン?
この記事を読んでいて、そんな不安を感じたママは以下のチェックリストで自分のアダルトチルドレン度を見つめてみましょう。
アダルトチルドレンチェックリスト
今現在、子育てに思い悩んで苦しんでいるママは、以下の質問に当てはまる部分が無いかチェックしてみましょう。
もし、一つでも当てはまる項目があれば自覚は無くとも家庭内トラウマを抱えている可能性があります。
Q.何かを決断するのが苦手で、いつも「これでいいのかな?」と自問自答している
Q.誰かに認められたいという承認欲求がとても強い
Q.自分にも他人にも厳しい
Q.周りから「真面目過ぎる」と言われたことがある
Q.心から「楽しい!」と思えたことがない
Q.責任感が強い
Q.責任感が全くない
Q.ルールや形式に捉われて柔軟な考え方ができない
いかがですか?
一見、社会生活をする上で「必要な能力」に見える項目もあったかもしれませんが、実は真面目過ぎることや責任感が強すぎることもアダルトチルドレンに見られる傾向のひとつです。
私には親の資格なんてない・・・。
きっと私には子育てが向いていないんだ・・・。
ママになるのに資格は不要ですし、子育てに向き・不向きなんてないので大丈夫です。
今、あなたがこの記事を読んでいるのはどうしてでしょうか。
自分の子供が嫌いなママが、真剣に子育てで悩むはずがありません。
最後に、子育てに悩みアダルトチルドレンかもしれないと感じたママに向けて、回復して子育てを楽しいものへと変える方法を紹介しますね。
アダルトチルドレンからの解放はインナーチャイルドを癒すこと
自分が幼少期に家庭内トラウマを抱えると、自覚は無くてもアダルトチルドレンになっている可能性があります。
自分がアダルトチルドレンかもしれない、と自覚することが子育てを楽しいものへと変える最初の一歩ですが、自覚したあとはアダルトチルドレンから脱却するためのステップが必要です。
アダルトチルドレンから解放されるためには、自身の体験や記憶と向き合いインナーチャイルド(幼少期のトラウマ)を癒してあげることが大事です。
自分が幼少期に「どのような体験」や「どのような出来事」を辛いと思ったのか。
正しく自分自身の体験や経験を理解して、自分の中でしっかりと消化してインナーチャイルドを癒してあげることが、アダルトチルドレンから解放される最良の手段なのです。
こちらの音声からインナーチャイルドと子育てについてお話ししていますので、ぜひ聴いてみてください。
インナーチャイルドを癒す3つの方法
ここまで記事を読み進めてみて「もしかしたら自分もアダルトチルドレンなのかも」と思った人も多いのではないでしょうか。
もし少しでも思い当たるようなら、インナーチャイルドを癒す方法を試してみましょう。
インナーチャイルドを癒すということは、自分自身と向き合う時間を作るということ。
具体的にどのような方法があるのか、今すぐに実践できる3つの方法を紹介します。
1.自分の感情がマイナスに働く瞬間を書き出す
一つ目は、自分が「何に対して」感情的になってしまうのか?を書き出してみるという方法です。
そんなことで子育てが楽になるの?と思うかもしれませんが、自分自身を客観視する最初の一歩として、まずは「書いてみる」ことがとても有効です。
子育てが辛い、自分にイライラする。
そんな状態のまま、頭の中で考えをまとめて自分を客観的に分析しようとしても、多くの場合は上手くいかないものです。
考えがまとまらない内は、とにかく「どういう時に子育てが辛いのか」や「子どもをつい感情的に怒ってしまうときはどんなとき」など自分の感情がコントロール出来ないシチュエーションを思い出しながら、どんどん紙に書き出してみましょう。
自分の考えをアウトプットしていき、それらを改めて見返すと「共通点」や「傾向」が見えてきます。
自分が辛いと思っているのはどんなことなのか?
まずは自分自身の辛さを客観的に分析して、理解することがインナーチャイルドを癒す最初のステップになります。
2.なぜそう思うか、幼少期の自分から感情の起源を探す
アウトプットを終えて、自分自身の感情がコントロール出来ない状況を理解したら、次はより深く原因を探っていく作業です。
例えば自分自身と向き合ってみた結果、子どもが言うことを聞かないときや反発されたときに感情が爆発する傾向があったとしましょう。
このとき、なぜ許せないのか?自分が子供の頃はどうだったのか?など、感情が激しく動く源泉に思考を巡らせていくのが次の段階です。
そういえば、自分の幼少期は親が厳しくて反抗も許されず、言うことを聞いていたかもしれない。
子どもの頃に親の言うことを聞かないと、激しく怒鳴られたり叩かれた経験があったかもしれない。
このように、自分自身の感情がコントロールできない背景には、何が関係しているのか?を深く考えると、「そうだったのか!」という気付きが起こり、インナーチャイルドを癒す手助けになるのです。
3.どんな感情が沸いてもそんな自分を許す、受け入れる
ここまで、アダルトチルドレンのママはインナーチャイルドによって、子育てが辛くなっているとお伝えしてきましたが、最も大きな原因は「自分自身を許せない」と感じることにあります。
インナーチャイルドを癒すということは、自分自身を形成する体験や経験を深く理解して、「これが自分なんだ」と受け止めて許す心を育むこと。
インナーチャイルド(幼少期の家庭内トラウマ)が悪い訳ではありません。
悪いのは、インナーチャイルドを抱えていることに気付かずに、自分自身を責めてしまうことであり、正しく理解して受け止める練習をすれば「まぁいいか」と自分を許し、子育てが楽しくなるはずです。
もちろん、すぐに自分を許せるようになれる訳ではありません。
しかし、インナーチャイルドを正しく理解して少しずつ癒してあげることで、どんな感情が湧いてきても「自分を許す心や考え方」が徐々に身についていきます。
インナーチャイルドを癒すということは、育児だけでなく人間力そのものを高めることにも繋がります。
まとめ
子育てに苦しむママの多くが、自分自身の中に潜むインナーチャイルドが原因で自覚が無いままアダルトチルドレンとなっています。
原因がわからないまま、一人で悩んで「子育てに向いていない」「親をやめたい」と思っていませんか?
一人で悩んでしまうと、誰も助けてくれない・・と悲しい気分になってしまい、より深い苦しみを味わってしまうママが多いです。
自分を責めるその気持ちが、実はインナーチャイルドが原因かもしれません。
正しく理解して、正しく向き合う。
子育てをする上で、絶対にしてほしくないのは「一人で悩んでしまうこと」です。
今回の記事が、子育てで悩んでいるママにとって少しでも役立てば幸いです。